<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
		xmlns:xhtml="http://www.w3.org/1999/xhtml"
>

<channel>
	<title>Reading Diary, Maybe</title>
	<atom:link href="http://dream.rgr.jp/feed" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>http://dream.rgr.jp</link>
	<description>たぶん、読書日記</description>
	<lastBuildDate>Wed, 23 Nov 2011 04:44:31 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>http://wordpress.org/?v=3.3.2</generator>
<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/feed" />
		<item>
		<title>「健康食」のウソ</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1481</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1481#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 23 Nov 2011 04:26:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[評論]]></category>
		<category><![CDATA[新書]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1481</guid>
		<description><![CDATA[　NHK「あさイチ」でDHA（ドコサヘキサエン酸）について「乳児期に摂取するとＩＱが向上したり、認知症の予防効果がある可能性」があると報じていた。「あさイチ」は出勤途中の車の中で毎日見ている番組で民放のワイドショーに比べ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><div id="attachment_1482" class="wp-caption alignleft" style="width: 100px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/11/kenkousyoku.jpg" rel="lightbox[1481]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/11/kenkousyoku-90x150.jpg" alt="「健康食」のウソ" title="「健康食」のウソ" width="90" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1482" /></a><p class="wp-caption-text">「健康食」のウソ</p></div>　NHK「あさイチ」でDHA（ドコサヘキサエン酸）について「乳児期に摂取するとＩＱが向上したり、認知症の予防効果がある可能性」があると報じていた。「あさイチ」は出勤途中の車の中で毎日見ている番組で民放のワイドショーに比べれば、はるかにましな内容だと思う。「ためしてガッテン」で取り上げたテーマの焼き直しがよくあるのだが、これもその一つか？</p>
<p>『「健康食」のウソ』の著者・幕内秀夫はDHAを多く含む青魚を食べると頭が良くなるという通説に対して「脳を形成する一つの成分にすぎない物質（DHA）が、なぜ『頭の良さ』と結びつくのか理解に苦しみます。『頭をよくするためにを青魚食べろ』とは、『貧血の人はレバーを食べろ』と同様の大いなる錯覚です」と書く。著者がこの本で言っているのは一つの食品だけで頭が良くなったり、ダイエット効果があったり、健康になることはないというシンプルで当たり前のことだ。</p>
<p>朝バナナダイエットというアホなダイエット法が数年前に流行した。バナナは食物繊維を含むのでお通じが良くなって体重が減ることは考えられる。カロリーも少ないので、それまで食べていた朝食のカロリーを下回れば、痩せることもあるだろう。だが、ダイエットに効果的な成分が含まれているわけではない。このほか、血液をさらさらにする納豆、骨粗鬆症を防ぐ牛乳、腸をきれいにするヨーグルト、がん予防効果がある緑茶、脳の栄養になる砂糖、コレステロールを下げるオリーブ油などなどを著者は明確に否定し、「『一品健康法』のほとんどすべてが一部の成分だけを取りだして論じるワンパターン」と断じている。</p>
<p>驚くのは著者が「飲尿療法」まで試していることだ。どう考えても排泄物である尿を飲んで健康になるわけはないのだが、これも確かに話題になった。著者によれば、「過去二十数年間で最大の話題」という。著者は吐き気に襲われながら半年余り続けた。映画「127時間」で岩に手を挟まれ身動きできなくなった主人公が渇きに耐えかねて自分の尿を飲み、吐くシーンがあったが、あれと同じことを続けたわけだ。その結果、まったく効果はなかったという。困るのはこうした科学的根拠のない療法でも効果のある人がいること。著者はそれについて「プラセボ（偽薬）効果」としている。</p>
<p>ベストセラー「粗食のすすめ」の著者なので、この本で勧めているのもご飯に味噌汁、漬け物というシンプルな和食だ。そして食事だけでは健康にならないと強調する。「健康は生活全体の問題です。そのなかには当然、食事も含まれますが、食事だけで健康を語れるものではありません」。</p>
<p>200ページほどの新書なのでサラッと読めて、中身も堅くない。著者は管理栄養士、フーズ＆ヘルス研究所代表。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4569799361/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4569799361">「健康食」のウソ (PHP新書)</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4569799361" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1481/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1481" />
	</item>
		<item>
		<title>「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1468</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1468#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 31 Oct 2011 21:22:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[評伝]]></category>
		<category><![CDATA[ハードカバー]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1468</guid>
		<description><![CDATA[「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と言われた最強の柔道家木村政彦とプロレスラー力道山の世紀の一戦は今もYouTubeで見ることができる。力道山側によって意図的に編集されたこの動画だけを見ると、「力道山の空手チョッ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1469" class="wp-caption alignleft" style="width: 117px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/11/kimura.jpg" rel="lightbox[1468]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/11/kimura-107x150.jpg" alt="「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」" title="「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」" width="107" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1469" /></a><p class="wp-caption-text">「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」</p></div>
<p>「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と言われた最強の柔道家木村政彦とプロレスラー力道山の世紀の一戦は今もYouTubeで見ることができる。力道山側によって意図的に編集されたこの動画だけを見ると、「力道山の空手チョップの威力はなんて凄かったんだろう。力道山の圧勝だ」と思ってしまう。試合が行われた昭和29年当時の人々もみんなそう思った。木村政彦の本当の強さを知る一部の人々を除いて。</p>
<p>著者の増田俊也は世間に定着したこの誤解を正すため、ゆがめられた歴史を修正するために二段組700ページを費やして“事件”の真相を明らかにしていく。著者は1993年の木村政彦の死後、現在まで「十年以上かけて人に会い、数百冊の書籍、数千冊の雑誌、数万日分の新聞」を手繰ってきたという。木村政彦がいかに強かったか、だけではなく、その人となりを浮き彫りにし、戦前から戦後そして現在までの柔道の歩みと変遷、多数の格闘技家の姿を活写する。木村の生き方をさまざまな関係者の声で綴った最終章は、悲憤の涙なくしては読み進められない。何よりも本書には著者の対象への愛と熱気がこもっている。読み始めたら夢中になって読んでしまう第一級の読み物であり、重量級の傑作。格闘技ファンもそうでない人も、本好きなら何を置いても読むべき本である。</p>
<p>著者はプロローグにこう書く。</p>
<blockquote><p>力道山関係の本は掃いて捨てるほどあるが、木村政彦の本は技術書を除けばゴーストライターに任せた『鬼の柔道』と『わが柔道』という二冊の自伝しかない。<br />
　本書では、捏造されて定着してしまった“あの試合”の真相究明を軸に、力道山への怒りと、さらにそれ以上の哀しみを抱えながら後半生を生き抜いた、サムライ木村の生涯を辿りたい。</p></blockquote>
<p>木村政彦は1917年、熊本の赤貧の家に生まれた。父親の仕事は川の砂利取り。小学生の頃から、父親の仕事を手伝った木村はそれによって強い足腰と腕力の基礎を作った。小学４年生のころ、柔術の町道場に通い始める。めきめきと力を付けた木村は鎮西中学時代に拓殖大柔道部師範の牛島辰熊からスカウトされる。この“鬼の牛島”との出会いが木村の人生を決定づけた。牛島は自分に果たせなかった天覧試合での優勝を目指して木村を鍛え上げる。木村もそれにこたえ、人の３倍の１日10時間の練習に打ち込む。この厳しい師弟関係を描く前半と力道山戦後に落魄した木村がコーチとして拓殖大柔道部に迎えられてからの物語が個人的には最も心に残った。復帰した木村は後の全日本選手権チャンピオン岩釣兼生と出会い、今度は指導者として日本一を目指すのだ。</p>
<p>グレイシー一族最強と言われるヒクソン・グレイシーは力道山戦のビデオを見せられて著者に言う。「木村は魂を売ってしまったといってもいい。これだけの実績のある武道家がフェイク（八百長）の舞台に上がること自体が間違っている」。木村がプロレスラーに転向したのは戦後の柔道を取り巻く外的要因と木村自身の経済的要因がある。台本（ブック）があり、真剣勝負とは相容れないプロレスの世界に身を置いたことが間違いの始まりではあっただろう。三倍努力のトレーニングによって怪物のような筋肉を身にまとい、一時期、世界最強の座にいた木村はシャープ兄弟との14連戦で力道山に常に負け役を強いられる。それに怒っての力道山戦だったはずだが、力道山が示した引き分けの台本を信じたために、取り返しのつかない事態を招いてしまうのだ。</p>
<p>「私はあえて断言する。あのとき、もし木村政彦がはじめから真剣勝負のつもりでリングに上がっていれば、間違いなく力道山に勝っていたと」とプロローグに書いた著者は長く詳細な検証の末、第28章で「木村政彦は、あの日、負けたのだ」と書くに至る。負けを認めることは著者にとって苦渋の思いだろう。それは読者にとっても同じことだ。しかし、綿密な取材で木村政彦の全体像と時代背景を描くことで、本書からは偉大さと同時に弱さを併せ持った木村政彦という人間の悲劇に対して強い共感の思いがわき上がってくる。著者はこの試合を木村と牛島にとっての“魔の刻”と表現する。個人の力ではどうにもならない運命の時。この本は木村の負けを認めることでより一層深みを増し、輝きを増している。</p>
<p>木村の死の７カ月後に行われた第１回UFC（アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ）で優勝したホイス・グレイシーは「マサヒコ・キムラは我々にとって特別な存在です」と語ったという。力道山戦の３年前、木村はグレイシー柔術の創始者であるエリオ・グレイシーとの凄絶な死闘を制し、その名をブラジルの地に深く刻んだからだ。日本では既に表舞台から消え、忘れ去られていたが、木村の名前は南米ブラジルのグレイシー柔術関係者の間で脈々と生き続けていた。著者はこのことによって、グレイシー一族が木村の名誉を回復した、と書いているけれども、木村政彦の名誉を本当に回復したのはこの本にほかならない。木村政彦はこの本によって救われたのだ。木村政彦はこの本によって復権を果たすことができた。</p>
<p>重厚長大かつ分厚く熱い感動を呼ぶ希有なノンフィクションだと思う。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/410330071X/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=410330071X">木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=410330071X" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1468/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1468" />
	</item>
		<item>
		<title>「南沙織がいたころ」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1459</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1459#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 13 Oct 2011 10:42:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[評論]]></category>
		<category><![CDATA[新書]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1459</guid>
		<description><![CDATA[　既にある資料をまとめることにも意味がある。すべての人がその資料を持っているわけではないのだから。著者の永井良和は関西大学社会学部教授。十代のころに南沙織のファンで、当時から集めてきた資料を基に南沙織のデビューから引退、 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><div id="attachment_1460" class="wp-caption alignleft" style="width: 103px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/10/minami.jpg" rel="lightbox[1459]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/10/minami-93x150.jpg" alt="「南沙織がいたころ」" title="「南沙織がいたころ」" width="93" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1460" /></a><p class="wp-caption-text">「南沙織がいたころ」</p></div>　既にある資料をまとめることにも意味がある。すべての人がその資料を持っているわけではないのだから。著者の永井良和は関西大学社会学部教授。十代のころに南沙織のファンで、当時から集めてきた資料を基に南沙織のデビューから引退、現在までの歩みを振り返っている。ジャーナリストであれば、本人へのインタビューを試みるだろう。それがないのが少し物足りないが、遠くから見つめるファンの視点で南沙織を論じても悪くはない。前半を読んでいると、自分が南沙織のファンだったころのことが次々に思い出されてくる。かつての“サオリスト”にとって、記憶の喚起装置としての機能がこの本にはある。ただ、最終章の沖縄との関係を論じる部分は僕には余計に思えた。</p>
<p>南沙織はフィリピン人の父親と日本人の母親とのハーフと言われていたが、本当の父親は日本人なのだそうだ。フィリピン人の父親が本当の父親ではないということは著書「二十歳ばなれ」（1976年）にも書いてあった。しかし、そこで僕らが思ったのは本当の父親は別のフィリピン人だろうということで、本当の父親が日本人であることを南沙織自身が明らかにしたのは2008年のことだという。</p>
<p>南沙織が歌手として活動したのは1971年からの７年半。山口百恵とほぼ同じぐらいの期間だ。山口百恵が「時代と寝た」と評されたのに対して、南沙織は普通の少女（ordinary girl）であることにこだわった。デビューから１年後の引退宣言騒ぎも、上智大学国際学部に進学したのも、学校に通う普通の少女でいたかったためだ。テレビで見る南沙織を僕は「少し不器用な人」と感じていた。芸能界をすいすい泳ぐ人ではない感じがテレビからもうかがえたのだ。引退がキャンディーズや山口百恵のように派手な幕引きではなかったことも南沙織らしい。</p>
<p>コンサートに行ったのは１回だけ。レコードはLPを２枚とシングル盤数枚しか買っていない。熱烈なファンとは言えないかもしれないが、テレビや本書にも出てくる雑誌「明星」や「平凡」で南沙織の動向は常にウォッチしていた。レコードの売り上げで小柳ルミ子に負けようが、人気で天地真理に負けようが、そんなことはかまわなかった。自分が好きなアイドルが一番である必要はない。</p>
<p>南沙織の言葉で印象深く覚えているのは母親から言われたという結婚相手に関する助言。「ハンサムな人はダメよ」と言われたそうなのだ。「ジャガイモみたいな人がいい」。引退後に篠山紀信と結婚した時に僕はなるほどと思った。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4022734167/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4022734167">南沙織がいたころ (朝日新書)</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4022734167" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1459/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1459" />
	</item>
		<item>
		<title>「マイ・バック・ページ　ある60年代の物語」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1448</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1448#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 22 May 2011 09:37:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1448</guid>
		<description><![CDATA[映画化決定に合わせて復刊され、昨年11月に買っておいたのをようやく読んだ。というか、３年前に川本三郎と鈴木邦夫の対談集「本と映画と『70年』を語ろう 」を読んで以来読みたかった本だった。評論家の川本三郎が朝日ジャーナル記 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1449" class="wp-caption alignleft" style="width: 113px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/05/mybackpage.jpg" rel="lightbox[1448]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/05/mybackpage-103x150.jpg" alt="「マイ・バック・ページ　ある60年代の物語」" title="「マイ・バック・ページ　ある60年代の物語」" width="103" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1449" /></a><p class="wp-caption-text">「マイ・バック・ページ　ある60年代の物語」</p></div>
<p>映画化決定に合わせて復刊され、昨年11月に買っておいたのをようやく読んだ。というか、３年前に川本三郎と鈴木邦夫の対談集「<a href="http://dream.rgr.jp/archives/380">本と映画と『70年』を語ろう </a>」を読んで以来読みたかった本だった。評論家の川本三郎が朝日ジャーナル記者だった1971年当時、朝霞自衛官殺害事件に巻き込まれて解雇された事件を振り返る回想録。事件の詳細は「逮捕までI」「逮捕までII」「逮捕そして解雇」の最後の３章で描かれる。それ以前の９章は週刊朝日時代と朝日ジャーナル時代の仕事が全共闘運動に陰りが見え始めた時期の世相と合わせて語られ、興味深い読み物になっている。</p>
<p>読み終わって、青春の愚行という言葉が思い浮かぶ。その時に最良の選択と思ってしたことが後になってとんでもない事態を引き起こす。それは若さゆえの愚行なのだ。だから、この本の内容は厳しいけれど、甘酸っぱい部分も含んでいる。</p>
<p>著者は週刊朝日編集部の記者から取材に協力してほしいと要請を受ける。京浜安保共闘のメンバーと名乗るKという男の取材だった。Kを取材した著者はCCR（クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル）の歌と宮沢賢治の小説の好みが共通することでKを信用してしまう。Kと著者は頻繁に連絡を取り合うようになる。Kは全共闘のメンバーからは知られていず、素性に不審なところがあった。やがてKは自衛隊朝霞駐屯地を襲撃し、自衛官を殺害する。Kから連絡を受けた著者は取材の後、事実を裏付けるために自衛官のしていた腕章を預かってしまう。それが証憑隠滅事件へとつながっていく。</p>
<p>「朝霞自衛官殺害事件」を検索したら、Wikipediaに「発生直後から、マスコミはこの事件を大きく取り上げていたが、10月5日発売の朝日ジャーナルに『謎の超過激派赤衛軍幹部と単独会見』という記事が掲載された」とあった。あん？　本書の中で著者は記事は掲載しなかったと書いている。朝日ジャーナル自体が掲載に及び腰だったし、そういう環境にもなかったのだ。Wikipediaの記述が間違っているのか？　Wikipediaにはさらに著者が逮捕された件について、「朝日ジャーナルの記者川本三郎（当時27歳）は、犯人から『警衛腕章』を受け取り、証拠隠滅のために自宅裏で焼いていた」とある。本書によれば、川本三郎は社内の友人に頼んで処分してもらっている。それがなんで「自宅裏で焼いた」という記述になるのか理解に苦しむ。</p>
<p>いや、自宅裏で焼いたかどうかは実はどうでもいい。いずれにしても川本三郎が指示したことだから。腕章を預かった川本三郎が処分した事実に間違いはない。だが、記事が掲載されたかされなかったかは、本書の中では大きな問題なのである。川本三郎はこう書いている。</p>
<blockquote><p>しかしいまにして思えば事態をオープンにしたほうがよかったのだと思う。私がKをインタビューしたこと、しかし、ニュース・ソースの秘匿の原則があるからKの名前を明らかにすることはできないこと。そのことを編集会議で正々堂々と明言して、Kとのインタビューを記事にすべきだったのだ。</p></blockquote>
<p>単にWikipediaの間違いであるなら、それはそれでいいが、なぜ「10月5日発売の」と指定までして間違いが起きるのかやっぱり理解に苦しむ。</p>
<p>こういう本は第三者が書いた方が良かったのだと思う。第三者が事実を検証して書いていき、事件の詳細を明らかにすれば、余計な詮索は受けないで済む。事件の当事者には書きにくいことがどうしてもあるだろう。第三者が書けば、当事者が都合の良いことしか書いていないという批判を封じることもできる。</p>
<p>本書を僕は面白く読んだし、好感を持ったけれど、そういう部分にわだかまりが残る。いっそのこと小説にしてしまえば、良かったのかもしれない。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4582834841/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4582834841">マイ・バック・ページ &#8211; ある60年代の物語</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4582834841" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1448/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>2</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1448" />
	</item>
		<item>
		<title>「連合赤軍物語　紅炎（プロミネンス）」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1436</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1436#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 20 Feb 2011 01:49:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[ノンフィクション]]></category>
		<category><![CDATA[文庫]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1436</guid>
		<description><![CDATA[「今から振り返ってみれば、左翼の運動だといわれていたものが全部右翼に見える」という中上健次の言葉を解説の鈴木邦男が引用している。確かに革命左派（日本共産党革命左派神奈川県常任委員会）をはじめ当時の左翼が唱えた「反米愛国路 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1437" class="wp-caption alignleft" style="width: 116px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/02/prominence.jpg" rel="lightbox[1436]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2011/02/prominence-106x150.jpg" alt="「連合赤軍物語　紅炎」" title="「連合赤軍物語　紅炎」" width="106" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1437" /></a><p class="wp-caption-text">「連合赤軍物語　紅炎」</p></div>
<p>「今から振り返ってみれば、左翼の運動だといわれていたものが全部右翼に見える」という中上健次の言葉を解説の鈴木邦男が引用している。確かに革命左派（日本共産党革命左派神奈川県常任委員会）をはじめ当時の左翼が唱えた「反米愛国路線」は幕末の「尊皇攘夷」と変わらないように見える。反米愛国なんて右翼が唱えても何らおかしくはない。</p>
<p>塩見孝也を中心にした赤軍派誕生の経緯から始まり、連合赤軍中央委員会委員長・森恒夫の獄中での自殺で終わるノンフィクション。連合赤軍事件の全体像をつかむのに絶好のテキストと言える。著者の山平重樹はヤクザや右翼関係の著書が多い人で、自身も民族派学生運動をしていたそうだ。全体像を俯瞰するのに、対象に近すぎる人は向かないから、鈴木邦男が言うように連合赤軍について書く著者として山平重樹はふさわしいのだろう。</p>
<p>よど号事件、山岳ベース事件、あさま山荘事件にはそれぞれ１章を割いている。総括によって12人の男女がなぶり殺しにされた山岳ベース事件に関して言えば、左翼がどうの革命路線がどうのと言うより、リーダーになってはいけない狭量な人物がリーダーになってしまったために起きた悲劇という以上の意味はないように思う。</p>
<p>ここで映画「実録・連合赤軍　あさま山荘への道程」（2007年、若松孝二監督）の感想を読み返してみたら、なんだ僕は同じことを書いているじゃないか。</p>
<p>「山岳ベース事件はリーダーの器ではなかった卑小な男女がリーダーになってしまったために起きた事件だろう。森恒夫も永田洋子も共産主義と武力闘争に忠実であるように見えて実は自分勝手なだけである。赤軍派と革命左派の幹部が次々に逮捕されて組織が弱体化していたために生まれた連合赤軍はこういうバカな人間たちがリーダーにならざるを得なかったのが悲劇の始まりだ」。</p>
<p>この感想はこの本を読んだ後でも変わらないわけである。ただし、連合赤軍以前からブント（共産主義者同盟）の中での内ゲバはあったし、リンチもあった。ちょっとした考え方や路線の違いから相手を排除する狭量さは、こうした流れと無関係ではないのだろう。</p>
<p>あさま山荘や山岳ベース事件、よど号事件は知っていても、そこに至る経緯を僕は表面的にしか知らなかった。この本はそこを十分に詳しく教えてくれる。</p>
<p>過激派が登場する前の「牧歌的な学生運動」について心に残るのは本書の200ページから描かれる東大安田講堂攻防戦のエピソード。屋上で最後まで旗を振った明大の上原敦男が後年、紛争当時の警視総監と語った話である。安田講堂を占拠した学生たちの中には階段を上がってくる機動隊員に対してガソリンをかけ火だるまにしようという意見があったそうだが、当時の学生たちにはまだ真っ当さがあり、それは禁じられた。</p>
<blockquote><p>ずっと後年になって上原は何かのパーティで、先輩から参議院議員の秦野章を紹介されたことがあった。東大闘争当時の警視総監である。<br />
おのずと安田講堂攻防戦の話になって、秦野が、<br />
「僕はあのとき、学生に死者を出さないということを一番に考え、同時にうちの子らにも死者を出さないことを願ったんです」<br />
と言った。「うちの子ら」とは、機動隊員のことだ。<br />
そこで上原も、例のガソリンを撒くことを禁じたという話をした。<br />
すると、秦野は感動した面持ちになり、<br />
「今日はありがたい話を聞かせてもらった」<br />
と上原に深々と頭を下げたという。</p></blockquote>
<p>１人の死者も出さなかった「よど号事件」まではまだ良かった。当初はキューバへ向かう予定が、途中で燃料給油しないと行けないことが分かると、とりあえず北朝鮮に行き先を変えるあたりのアバウトさは牧歌的と言えないこともない。乗客とハイジャックグループとの間にストックホルム症候群のような関係が生まれたというのも分かる話である。ちなみに乗客の中に日野原重明がいたというのは有名な話らしいが、僕は知らなかった。</p>
<p>山岳ベース事件と逃走途中の苦し紛れとしか思えないあさま山荘事件は徹底的に批判しても足りないぐらいだが、本書の前半で僕が感じたのは考え方の若さ。出てくる関係者は大学生が中心だからいずれも20代前半。その倍以上の年齢になってこうした闘争の経緯を読むと、頭でっかちの若さと短絡的な考え方が目に付いてしまうのだ。もっとも若くなければ、革命なんて目指そうとは考えないだろう。</p>
<p>【Amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4198933138?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4198933138">連合赤軍物語 紅炎 （プロミネンス） (徳間文庫)</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4198933138" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1436/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1436" />
	</item>
		<item>
		<title>「ものぐさ自転車の悦楽」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1428</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1428#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 10 Jul 2010 10:19:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[自転車]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1428</guid>
		<description><![CDATA[サブタイトルは「折りたたみ自転車（フォールディングバイク）で始める新しき日々」。自転車生活を始めるに当たって選択すべきは折りたたみ自転車である、ということを提唱した本だ。なぜか。ものぐさな人でも大丈夫だからだ。普通、最初 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><div id="attachment_1429" class="wp-caption alignleft" style="width: 116px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/07/monogusa.jpg" rel="lightbox[1428]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/07/monogusa-106x150.jpg" alt="「ものぐさ自転車の悦楽」" title="「ものぐさ自転車の悦楽」" width="106" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1429" /></a><p class="wp-caption-text">「ものぐさ自転車の悦楽」</p></div>サブタイトルは「折りたたみ自転車（フォールディングバイク）で始める新しき日々」。自転車生活を始めるに当たって選択すべきは折りたたみ自転車である、ということを提唱した本だ。なぜか。ものぐさな人でも大丈夫だからだ。普通、最初に買う自転車はクロスバイクであることが多い。ロードバイクのドロップハンドルには抵抗があるし、そんなに長いツーリングをするつもりもなく、通勤に使うだけなら、クロスバイクで十分と思うのが人情なのだ。そして自転車に夢中になった後、最初からロードバイクにすれば良かったと後悔することが多いのだそうだ。走りの性能において、ロードバイクに勝るものはないということが分かってくるから。そうなると、クロスバイクは買い換えることになってしまうが、折りたたみ自転車はロードバイクと共存できるのがメリット。だからこの本の主張通り、最初は折りたたみを選ぶのは間違いではないのだろう。</p>
<p>この本ではなく、同じ疋田智さんのメルマガに影響されて、先週、ダホンの<a href="http://www.dahon.jp/2010/products/compact/mu_p8/index.html">Mu P8(ミューP8)</a>を注文した。以前から自転車は欲しかったのだが、僕にも最初からロードバイクに乗ることには抵抗があった。メルマガを読んでハッと気づいた。僕は酒飲んで車を会社の駐車場に置いて帰ることが多い。翌日、バスで取りに行くことになるが、うちはバス停まで20分近くかかるのだ。いや、20分ぐらい歩くのはウォーキングが趣味の者としては何でもないのだけれど、バスがなかなか来なかったりして時間がかかる。折りたたみ自転車なら、自転車でさっさと駐車場に行き、車に積んで帰れる。</p>
<p>折りたたみ自転車といってもスポーツバイクなので、走行性能はママチャリとは比較にならないほど良い。自転車生活の第一歩にはもってこいなのだ。</p>
<blockquote><p>実際に使ってみれば分かる。フォールディングバイクは、完璧にスポーツ自転車でありながら、同時にものぐさ者のための自転車でもある。<br />
つまり、この自転車こそ、究極の汎用自転車なのだ。</p></blockquote>
<p>本書で紹介している折りたたみ自転車はブロンプトン（英国）、BD-1（ドイツ）、ダホン（米国）の３メーカーの自転車。ダホンではBoardwalk D7が取り上げられているが、メルマガでは「正直なところパーツが若干プアである。自転車マニアが乗って納得するためには、パーツを色々交換しなくてはならない」とあり、「乗り味がしっかりとソリッドで、スピードを出しやすい」としてMu P8を推奨している。</p>
<p>折りたたみ自転車だけにとどまらず、自転車生活の楽しさと注意点が十分に網羅されていて、本書を読むと、自転車生活を始めたくなる人が多いだろうし、折りたたみ自転車を買いたくなるだろう。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4838720947?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4838720947">ものぐさ自転車の悦楽~折りたたみ自転車で始める新しき日々</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4838720947" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1428/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>2</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1428" />
	</item>
		<item>
		<title>「ラスト・チャイルド」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1415</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1415#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 29 Apr 2010 11:53:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[ミステリー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[ジョン・ハート]]></category>
		<category><![CDATA[映画化]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1415</guid>
		<description><![CDATA[家族と友情の物語。序盤を読んで胸が打ち震えた。なんというシチュエーションだろう。主人公のジョニー・メリモンは13歳。１年前に双子の妹アリッサが何者かに連れ去られてジョニーの家族は崩壊した。母親になじられた父親は娘を捜して [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1417" class="wp-caption alignleft" style="width: 160px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/04/lastchild.jpg" rel="lightbox[1415]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/04/lastchild-150x110.jpg" alt="「ラスト・チャイルド」" title="「ラスト・チャイルド」" width="150" height="110" class="size-thumbnail wp-image-1417" /></a><p class="wp-caption-text">「ラスト・チャイルド」</p></div>
<p>家族と友情の物語。序盤を読んで胸が打ち震えた。なんというシチュエーションだろう。主人公のジョニー・メリモンは13歳。１年前に双子の妹アリッサが何者かに連れ去られてジョニーの家族は崩壊した。母親になじられた父親は娘を捜して家を出て行き、男たちの目を奪うほど美しい母親は酒と薬に溺れるようになった。それだけならまだしも、母親はショッピングセンターを経営する実業家ケン・ホロウェイに囲われたような状態になっている。家は銀行に差し押さえられ、今、住んでいるのはケンから月１ドルで借りている安普請の貸家だ。</p>
<blockquote><p>町外れに建つどうしようもないあばら屋だ。キッチンは狭く、メタルグリーンのリノリウムの床はすり切れ、隅がめくれ上がっている。コンロの上の電球がついていたので、ジョニーはゆっくりとひとまわりした。ひどいありさまだった。吸い殻でいっぱいの皿、空き瓶、それにショットグラス。テーブルに鏡が平らに置かれ、白い粉末の残りが光を受けていた。それを見たとたん、ジョニーの胸に寒々としたものが広がった。</p></blockquote>
<p>荒廃した家は荒廃した家族をそのまま表している。ケンは母親にもジョニーにも暴力を振るう。だからジョニーはかつての幸福な家庭を取り戻すために１人で妹を捜し求める。ジョニーは事件を解決できない警察も、いくら祈っても少しも助けてくれない神も信じなくなっている。</p>
<p>親友のジャックも恵まれない境遇にある。ジャックの左腕は「６歳児の腕をその倍の歳の子にくっつけたように見える」。４歳のころ、ジャックはトラックの荷台から落ちて腕を損傷し、それが原因で骨が空洞になった。手術を受けたが、骨はそれから成長しなかった。兄のジェラルドは野球で大学進学が決まり、プロからも声がかかっている。父親の自慢の息子だ。家庭はすべてジェラルドを中心に動いている。優秀な兄とダメと思われている弟。ジャックの置かれた境遇を思うと、胸を打たれる。この作品のポイントはジャックの存在にほかならない。</p>
<blockquote><p>あの日のことはよく覚えている。曇天で、涼しかった。先生から手をつなぎなさいと言われたが、女の子は誰もジャックと手をつなぎたがらなかった。</p>
<p>ジョニーは少し後ろに下がり、ジャックが惨めな様子で立っていた場所に視線をさまよわせた。ほかの生徒から少し離れた、森のすぐ手前。彼はそこで同級生に背中を向け、リベットで裸岩に固定された錆の浮いた小さな鉄板をじっと見つめていた。泣いてなんかいないというように、標識に見入っていた。</p></blockquote>
<p>そして事件を捜査する刑事ハントもまた家庭を顧みなかったために妻が出て行き、息子とは険悪な状況にある。ジョン・ハートが描くのはMWA最優秀長編賞を受賞した前作<a href="http://dream.rgr.jp/archives/591">「川は静かに流れ」 </a>と同じく、家族が中心だ。序盤でこうした登場人物の境遇を紹介した後、事件は動き始める。またも１人の少女が連れ去られたのだ。構成はミステリとして優れており、早川書房がポケットミステリと文庫の同時刊行という前例のない出版の仕方をしたほど自信を持っているのも納得できる。ただし、序盤で描かれる登場人物の悲痛さはミステリとして優れた展開になるほど背景に退いていく気がした。作品の長さが影響していると思われ、それが少し残念だ。</p>
<p>既にCWA最優秀スリラー賞を受賞し、MWA賞の候補にもなっている。水準を超える傑作であることは間違いない。</p>
<p>4月30日追記：MWA賞最優秀長編賞を受賞した。<br />
<a href="http://www.theedgars.com/nominees.html">http://www.theedgars.com/nominees.html</a><br />
ジョン・ハートにとっては2008年の「川は静かに流れ」に続く受賞となった。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4151767037?ie=UTF8&amp;tag=cinema1987org-22&amp;linkCode=as2&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=4151767037">ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4151767037" border="0" width="1" height="1" style="border: none !important; margin: 0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1415/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>2</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1415" />
	</item>
		<item>
		<title>「運命のボタン」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1407</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1407#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 08 Apr 2010 12:27:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[SF]]></category>
		<category><![CDATA[ホラー]]></category>
		<category><![CDATA[小説]]></category>
		<category><![CDATA[文庫]]></category>
		<category><![CDATA[映画化]]></category>
		<category><![CDATA[短編集]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1407</guid>
		<description><![CDATA[リチャード・マシスンの短編集。13編収録されているが、バラエティに富んでいてどれも面白く、買って損のない短編集だ。 表題作はキャメロン・ディアス主演映画の原作。ボタンを押せば５万ドルもらえる代わりに誰か知らない人間が死ぬ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1406" class="wp-caption alignleft" style="width: 110px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/04/button_button.jpg" rel="lightbox[1407]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/04/button_button-100x150.jpg" alt="「運命のボタン」" title="「運命のボタン」" width="100" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1406" /></a><p class="wp-caption-text">「運命のボタン」</p></div>
<p>リチャード・マシスンの短編集。13編収録されているが、バラエティに富んでいてどれも面白く、買って損のない短編集だ。</p>
<p>表題作はキャメロン・ディアス主演映画の原作。ボタンを押せば５万ドルもらえる代わりに誰か知らない人間が死ぬ。その装置を預けられた夫婦はどうするか、という話。20ページと短く、ショートショートによくあるようなオチが付いている。これを映画にするには相当に膨らませなくてはいけないだろう。リチャード・ケリーが監督した映画は日本では５月に公開されるが、IMDBで5.9と低い点数が付いている。膨らませ方を間違ったのかもしれない。この監督、「高慢と偏見とゾンビ」も監督するという。この原作も面白いのに期待薄か。</p>
<p>マシスンの長編は「地獄の家」（「ヘルハウス」の原作）「ある日どこかで」「吸血鬼」（「アイ・アム・レジェンド」原作）「縮みゆく人間」「奇蹟の輝き」「激突」など映画化作品が多い。短編もテレビの「ミステリーゾーン」などで相当に映像化されている。その数は作家の中では一、二を争うのではないか。この短編集の収録作品では表題作のほか、「針」「死の部屋のなかで」「四角い墓場」「二万フィートの悪夢」が映像化されたそうだ。この中で最も有名なのはオムニバス「トワイライト・ゾーン　超次元の体験」の第４話となった「二万フィートの悪夢」だろう。ジョージ・ミラーが監督した映画はジョン・リスゴーが飛行機恐怖症の男を演じて面白かった。脚本もマシスンが書いたそうだが、原作を読んでみると、ほぼ原作通りの映画化だったことが分かる。</p>
<p>「四角い墓場」はリー・マービン主演で「ミステリーゾーン」の枠で映像化されたという。アンドロイド同士のボクシングの試合に、壊れたアンドロイドの代わりに出場する羽目になった男の話。鋼鉄（スティール）のケリーと言われた元ボクサーの主人公は男気があって、いかにもリー・マービンらしいキャラクターなので、映像化作品も評判がいいそうだ。これはヒュー・ジャックマン主演、ショーン・レヴィ監督で「Real Steel」として映画化が決まっている。公開は2011年秋。今のVFXを使えば、リアルなアンドロイドが見られるだろう。</p>
<p>このほか、殺しても殺しても帰ってくる「小犬」、不気味な「戸口に立つ少女」の２編のホラー作品も良い。映像化作品が多い作家というと、冒険小説ファンならアリステア・マクリーンを思い出すだろう。「女王陛下のユリシーズ号」など硬派の作品を書いていたマクリーンは後年、映像化をあてにしたような作品が多くなって映画原作屋とも言われたが、マシスンの場合はこの短編集を読むと、単に原作が面白すぎるから映像化作品が多いのだということがよく分かる。</p>
<p>マシスンは1926年２月生まれだから84歳。もう新作は無理だろうが、過去の作品はどれも古びていない。未訳の短編を今後も出版してほしいものだ。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150412138?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4150412138">運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4150412138" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1407/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>4</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1407" />
	</item>
		<item>
		<title>「癌では死なない　余命宣告をくつがえした医師たちの提言」</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1397</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1397#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 25 Mar 2010 09:43:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[科学]]></category>
		<category><![CDATA[新書]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1397</guid>
		<description><![CDATA[ここ数日、風邪で病院に通っている。僕がよく行く病院は抗生剤の点滴をよくするところで、６年ほど前、生まれて初めてここで点滴を受けた。今回も既に３回、点滴を受けている。喉が真っ赤に腫れ、体内の白血球数も増加しているので、確か [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1398" class="wp-caption alignleft" style="width: 103px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/03/cancer.jpg" rel="lightbox[1397]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/03/cancer-93x150.jpg" alt="「癌では死なない　余命宣告をくつがえした医師たちの提言」" title="「癌では死なない　余命宣告をくつがえした医師たちの提言」" width="93" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1398" /></a><p class="wp-caption-text">「癌では死なない　余命宣告をくつがえした医師たちの提言」</p></div>
<p>ここ数日、風邪で病院に通っている。僕がよく行く病院は抗生剤の点滴をよくするところで、６年ほど前、生まれて初めてここで点滴を受けた。今回も既に３回、点滴を受けている。喉が真っ赤に腫れ、体内の白血球数も増加しているので、確かに抗生剤を打つと楽になるのだが、風邪を引くたびにこれを繰り返して良いものかどうか疑問を覚える。体がそれに慣れてしまわないか心配なのだ。</p>
<p>筋力トレーニングの本をよく読んでいた時、筋肉の発達のためには成長ホルモンの分泌が欠かせないのを知った。筋トレをすると、筋肉が傷む。成長ホルモンは傷んだ筋肉を修復し、以前より強い筋肉に成長させる（これを超回復と言う）。成長ホルモンは午後10時から午前２時ごろまでの間に分泌されるが、これを人工的に注入して筋肉を成長させる方法もある。しかし、これが勧められないのは体から成長ホルモンの分泌が少なくなるからだそうだ。恒常的に外部から与えられると、自分で作る力が弱まってしまうのだという。</p>
<p>同じことは病気の時にも言えるのではないか。軽い風邪なら、睡眠と休息をしっかり取れば、本来は体の免疫機能で治る。それを病院に頼って薬で治療すると、体がそれに慣れてしまい、免疫がうまく働かなくなるのではないか。そんな気がしている。こういうことを考えたのは２カ月ほど前に読んだ「癌では死なない」を思い出したから。本書の第２章「腸をきれいにすれば癌が消える」には免疫機能の重要さと、どうすれば免疫を高められるかが書いてある。</p>
<p>われわれの体の中には毎日3000個から数万個の癌細胞が発生している。なのに癌にならないのは免疫機能が働いているからだ。免疫の70％は小腸に、10％は大腸にあり、腸全体で80％の免疫が集中している。だから腸を健康にして免疫機能が正常に働くようにすれば、癌だけでなく他の病気も防げるというわけだ。</p>
<p>腸を健康にするにはどうすればいいのか。著者が挙げているのは(1)食物繊維をたっぷり摂る(2)良質な油を摂る(3)水分を摂る(4)酵素の多い食物を食べる(5)体を温める－の５つ。それとダイエットと同じで低GI食品を心がけた方がいいという。GI（グリセミック・インデックス）は炭水化物の吸収速度を表す指標。血液中に増えた糖は細菌のえさになる。菌が増えれば、マクロファージや好中球が食べてくれるが、この武器は活性酸素のため、正常細胞を傷つけてしまい、癌のリスクが高まるのだそうだ。</p>
<blockquote><p>つまり癌を防ぐには、ゆっくりと血糖値が上がり、しかもエネルギーになって脳の栄養にもなる低GI食品を積極的に摂ることが重要なのである。これは癌の治療中も同様だ。</p></blockquote>
<p>このほか、「マーガリンとサラダ油を摂りすぎない」「酸化した油を摂らない」「甘い食物が活性酸素を増やす」などの注意事項が書いてある。ダイエット同様、食生活、生活習慣の改善が癌の予防になるわけだ。</p>
<p>本書の著者はジャーナリストの稲田芳弘、医師の鶴見隆史、理学博士の松野哲也。外科治療と抗癌剤、放射線療法、早期発見早期治療への疑問を提示している。癌で死ぬよりも重大な副作用がある抗癌剤死が多い現実や抗癌剤で癌は完全にはなくならず、最終的には体の免疫機能がカギを握ることが分かりやすく書いてある。本書の内容を過信してはいけないのだろうが、確かに免疫は高めておいた方がいいという気持ちになる。食生活の改善はすべての病気への対処法になるのだろう。</p>
<p>【amazon】<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4847065077?ie=UTF8&#038;tag=cinema1987org-22&#038;linkCode=as2&#038;camp=247&#038;creative=7399&#038;creativeASIN=4847065077">癌では死なない~余命宣告をくつがえした医師たちの提言~ (ワニブックスPLUS新書)</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=cinema1987org-22&#038;l=as2&#038;o=9&#038;a=4847065077" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /></p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1397/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>2</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1397" />
	</item>
		<item>
		<title>「NAVI」最終号</title>
		<link>http://dream.rgr.jp/archives/1389</link>
		<comments>http://dream.rgr.jp/archives/1389#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 06 Mar 2010 14:11:55 +0000</pubDate>
		<dc:creator>hiro</dc:creator>
				<category><![CDATA[雑誌]]></category>
		<category><![CDATA[クルマ]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://dream.rgr.jp/?p=1389</guid>
		<description><![CDATA[表紙のロゴに「for Sale」と印刷して刷り直しになり、発行が５日遅れたという（NAVI for Sale!｜頑固一徹カズです！）。NAVIらしい出来事と言うべきか。 NAVIを読み始めたのは1995年ごろ。トヨタマー [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1390" class="wp-caption alignleft" style="width: 120px"><a href="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/03/navi201004.jpg" rel="lightbox[1389]"><img src="http://dream.rgr.jp/wp-content/uploads/2010/03/navi201004-110x150.jpg" alt="「NAVI」最終号" title="「NAVI」最終号" width="110" height="150" class="size-thumbnail wp-image-1390" /></a><p class="wp-caption-text">「NAVI」最終号</p></div>
<p>表紙のロゴに「for Sale」と印刷して刷り直しになり、発行が５日遅れたという（<a href="http://minkara.carview.co.jp/userid/360795/blog/17073463/">NAVI for Sale!｜頑固一徹カズです！</a>）。NAVIらしい出来事と言うべきか。</p>
<p>NAVIを読み始めたのは1995年ごろ。トヨタマークIIを買うか、日産セフィーロを買うか迷っていた時だった。価格その他を検討してマークIIを買ったのだけれど、セフィーロの方が評価は高かったと思う。個人的にセフィーロに踏み切れなかったのはその大きさにあった。アメリカ仕様だったので、日本で使うには大きすぎたのだ。</p>
<p>まあ、それはともかく、その当時、鈴木正文編集長時代だったNAVIは面白い雑誌だった。表紙に「フランス核実験反対」と大書したことがあり、それは新左翼の活動家だった過去を持つ鈴木編集長の意向だったのだろうが、普通の自動車雑誌では考えられないことだと思った。車と核実験にどんな関係があるんだ。</p>
<p>最終号には「さよならNAVI」という特集があり、鈴木正文（現ENGINE編集長）や神足裕司、田中康夫、えのきどいちろうら、かつての関係者がインタビューに登場している。鈴木正文は「雑誌は文化」と強調している。「後年の歴史家が今の日本の状況を研究するとして、果たして今のインターネットが素材になり得るのか。一部、資料的価値があるものもあるだろうけど、そもそもどういう形態で残るのか分からない」。</p>
<p>これはその通りだと思う。自分でホームページ作ったり、ブログ書いたりしているから痛感するのだが、電子データというのは保存には向かない。ホームページなんていつ消えてもおかしくないし、改竄もできてしまうから資料としては極めて怪しい。紙に印刷して固定しておかないと、資料にはなりにくいのだ。</p>
<p>神足裕司は鈴木正文に「せっかくものを書くのに、こんなふざけたことを書いちゃいけない」「貴方はお金のために原稿書くんですか」と言われてショックを受けたことを回想している。それをきっかけに「マジメに文章書くのもいいな」と思ったのだそうだ。鈴木正文はダイナミック・セーフティ・テスト（DST）で非常に悪い点数を取った車の会社に乗り込み、「おたくの広告はいらない」と断ったという有名なエピソードもある。ファッションに凝る人だが、基本的に硬派の人なのだと思う。</p>
<p>一方で、インタビュアーの小沢コージは「最近、スズキさん、以前ほど打席に立ってないんじゃない」という、えのきどいちろうの言葉を引き、「誌上反戦運動とか、80～90年代のスズキさんの方が、分かりやすいファイティングポーズをとっていたような…」と指摘している。鈴木正文はNAVIの一時代を築いた人だったが、鈴木正文ひとりの力ではなく、時代の状況やスタッフの力も大きかったのだろう。</p>
<p>それに人の考え方は変わるものだ。当時のスタッフがまた集まったからといって同じような面白い雑誌になる可能性は少ないと思う。鈴木編集長のENGINEにしても、僕はかつてのNAVIのような面白さは感じない。</p>
<p>NAVIの創刊は1984年。僕が読み始めたのは創刊後11年たってからということになる。それ以後、しばらく中断し、車の買い換え時期に合わせてまた買い始めということを繰り返し、今に至る。今乗ってる車はゴルフだが、NAVIを読んでいなかったら、まず買わなかっただろう。日本車が一番優秀と思っていたので輸入車なんて選択肢に入ってこなかったのだ。狭い視野を広げてくれたNAVIには感謝している。</p>
<p>自動車が売れていないから自動車雑誌も売れず、広告も減少している経済状況がNAVIを休刊に追い込んだのだろう。休刊はとても残念だ。</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>http://dream.rgr.jp/archives/1389/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
	<xhtml:link rel="alternate" media="handheld" type="text/html" href="http://dream.rgr.jp/archives/1389" />
	</item>
	</channel>
</rss>

