「朗読者」

「朗読者」は「早くも本年度ベスト1の呼び声」とのオビに惹かれて買った。ドイツのなんとかという作者(妻に貸しているので今手元に本がないのです→ベルンハルト・シュリンク)のベストセラー。15歳の少年と36歳の女のラブストーリーで幕を開け、ナチスの戦犯裁判を絡め、文字を読めない女性の潔い生き方に言及する。プロットには感心したが、アメリカのベストセラーの長大な描写になれているのでなんとなく物足りない。決定的に描写が足りないと思う。アメリカの作家だったら、同じ話でこの3倍ぐらいの長さにするのではないか。ま、長いだけが良いわけではない。アメリカのベストセラーには不要な描写も多すぎますからね。