「日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。」を読んだ際、投資の本では珍しい熱さを持ってる本だなと思った。著者の藤野英人はレオス・キャピタルワークスのCIO(最高投資責任者)。熱さに惹かれて、ちょうどSBI証券が取り扱いを始めた日本株のアクティブ投資信託「ひふみプラス」の積み立てを始めた。本のPR効果というのはなかなかのものがあるのだ。
「投資家が『お金』よりも大切にしていること」にも、一見普通のビジネス書のように見えるこの本にも根底に熱い部分がある。法則4に「夢を熱く語れる」社長の会社は投資に値する、というのがある。藤野英人の会社の評価基準も社長に熱さがあるかどうかがポイントになっているわけだ。そして、この本の熱さが僕にはとても好ましく思える。
あとがきには投資家として生きるための条件として「未来を信じること」「成長を望むこと」「努力すること」「仲間を信じること」「理想と現実の間を生きること」などが挙げてある。これは投資家としてだけでなく、企業の経営者にも普通の会社員にも当てはめられることばかりだ。どんな経営者も創業時には夢と希望に燃えているだろう。それが会社が大きくなるにつれて、現実路線に向かい、創業時の気持ちを失いがちだ。それを失わない経営者の会社が伸びる会社なのだろうと思うし、藤野英人もそう考えているのではないかと思う。