「コラムの逆襲」

中日新聞夕刊に連載された「小林信彦のコラム」の1999年から2002年7月までの分をまとめたもの。新聞では読んだことがないが、1年で26回だから2週間に1度の掲載らしい。「小林信彦のコラム」は元々は1977年にキネマ旬報で始まった。途中、中断があったにせよ、今年で26年目なわけである。僕は他の人が書いた映画評は自分と意見が違っても全然気にしないが、小林信彦と意見が一致するとホッとする。この本ではニコール・キッドマンとアシュレイ・ジャッドの評価などを見て、ホッとした。ただ、ジャッドはそれほど美人じゃないでしょう。いや美人なんだけど、個性的な美人と思う。今のハリウッドで、正統派の美人で主役級というのはキッドマンだけじゃないでしょうか(キッドマンの友人のナオミ・ワッツを入れてもいいか)。

「アイズ・ワイド・シャット」公開時にキッドマンと一緒に来日したトム・クルーズのことを「グリコのおまけ」と評しているのには笑った。ホント、キッドマンに比べると、トム・クルーズはどうしようもない男ですね(だいたい、離婚したというのがどうしようもない)。キッドマンはトム・クルーズの奥さんということで売り出した側面があるが、今や完璧に実力は逆転している。