日別アーカイブ: 2009年6月27日

「医者がすすめる背伸びダイエット」

「医者がすすめる背伸びダイエット」

「医者がすすめる背伸びダイエット」

一昨年から昨年にかけてダイエット本はかなり読んだ。食事改善とウオーキング、スロートレーニングの併用によって体重は落とせたので今はダイエットに関しては一段落しているが、書店で面白そうなダイエット関連の本を見つけると、つい買ってしまう。著者の佐藤万成(かずなり)は新潟市内の開業医で、ダイエット外来を開いている。世の中には怪しげなダイエット法がたくさんあるが、医師の本なら信用できるだろう。

手軽な方法でダイエットを考えている人にこの本は最適だ。朝昼晩1分間の背伸びをすることで体脂肪を落とせるという内容。1回10分週3回のスロートレーニングより手軽だし、背伸びは気持ちが良い。ダイエットに失敗し続けている人でもこれなら続くのではないか。

なぜ背伸びがダイエットにつながるのか。本書のオビにはこう要約してある。

背伸びをすると…
腹筋が引き締まる
骨盤のゆがみが取れる
血流がよくなる
便秘が解消される
腰痛が改善される

基礎代謝量が上がって体脂肪が減っていきます。

背伸びするだけで本当にこんな効果があるのかと思ってしまうが、書いてあることは真っ当だ。著者は「ダイエットの基本中の基本は基礎代謝量を上げること」と書く。基礎代謝量を上げるのならスロートレーニングによって筋肉量を増やすという考え方が一般的だと思う。この本も基本的にはそれと同じことを言っている。

背伸びをすると特に脊柱起立筋を中心に全身の遅筋が鍛えられ、基礎代謝量アップによる脂肪燃焼作用が起きます。それからスロートレーニング効果による成長ホルモンの分泌とそれに伴う脂肪燃焼効果とアンチエイジング効果が生じます。このメカニズムが、背伸びに隠されたダイエット効果の秘密だったのです。

これに加えて背伸びをしながらの呼吸法と食事の改善についても書いてある。こうしたことを実行することで、血流が良くなり、ダイエットの大敵である冷え(基礎代謝量を落とす)が解消される。肩こりも緩和されるなどの効果があるという。背伸びはストレッチにもつながるから、こうした効果があるのも納得だ。

ただし、紹介されているダイエット外来を訪れた人の実例はいずれもかなりの肥満の人たちのもの。体重110キロが100キロに減ったとか、そういうレベルの例ばかりである。だから本書はダイエットの第一歩として読むのが良いだろう。背伸びして少しでも体脂肪減少につながるなら、やってみて損はない。背伸びには金も時間もかからない。

【amazon】医者がすすめる背伸びダイエット (祥伝社新書 162)